大学進学のお金を借りる|教育ローンや奨学金の借り方・選び方など徹底解説

お金を借りる!大学生になったら使える奨学金について徹底解剖

大学進学も当たり前のようになってきた今の時代。皆さんは、大学進学にあたりお金がどれくらい必要かご存知ですか?大学進学時には入学金や学費等、お金が莫大にかかります。

このページでは、大学へ行く為にはどのくらい費用がかかるのか、もしお金を借りる必要がある場合はどのような借り方ができるのかということをお伝えしていきます。
学ぶことは自分への投資だと思って、家庭の金銭的事情で進学を諦めずに、「お金を借りる」という選択肢も考えてみましょう

目次

入学金、学費など大学進学時にかかる「お金」のこと

大学進学には実際にどのくらい必要になるのでしょうか?国公立大学・私立大学や学部・学科でも学費としてかかってくるお金が変わってきます。以下にかかる費用をまとめましたので、大学で学ぶためにはお金がいくら必要になるのか、まずは確認してみましょう。

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大学区分入学金授業料その他合計
国立大学282,000535,800817,000
公立大学393,426537,809931,235
私立大学 (文系)137,862748,871156,4961,143,229
私立大学(理系)259,0551,059,771188,2961,507,121
私立大学(医科歯科系)1,012,1342,896,140881,4624,789,736
「平成27年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」

大学によって施設費、実習費、諸会費などが必要となる場合があります。
上記の表は入学時にかかるお金についてまとめたのですが、これ以外に、テキスト代学年が上がるにつれて授業料やその他のお金が変わってきますので、この表は参考程度にご覧ください。

大学で奨学金を借りる前に知っておくべきこと

大学で奨学金を借りる前に知っておくべきこと

大学進学のためにお金を借りるということで、まず思い出されるのは「奨学金」ではないでしょうか。
ここでは奨学金について詳しくお伝えします。

奨学金とは

奨学金とは、学生が学費や家賃のために借りるものです。家庭の金銭的な事情等を理由に進学をあきらめないための制度です。

奨学金といっても、大学独自の学費支援制度もあれば、日本学生支援機構の奨学金など様々な制度が用意されています。奨学金は大学入学後に大学へ申請をしてはじめてお金を借りることができるので、入学金等初期費用のお金としては使用することはできません
入学金や授業料は、入学前の3月中に支払うところがほとんどです。一方奨学金は、入学後に申込んで、実際にお金が借りられるのは早くて5~6月頃です。
しかし「入学時特別増額」という制度があり、入学した月の奨学金の月額に一時金として増額して貸与する利息付の奨学金制度もありますので、最初の月に借りる分のお金を少し多くすることができます(ただし条件あり)。

奨学金を利用するための条件

奨学金を利用してお金を借りるためには、いくつかの条件をクリアしなくてはいけません。

①大学生であること

まず1番の条件は、専門学校生などではなく「大学生」であるということです。
当たり前のことですが、大学生であるということを前提に、学費支援として各団体からお金を借りることになります。

②大学での成績

そして2番目に大事なのは大学での「成績」です。
大学生なら誰にでもお金を貸してくれるわけではありません。
大学での成績の良し悪しもお金を借りるために大事になります。

③家庭の経済状況

最後の3番目は「家庭の経済状況」です。
これは奨学金の種類にもよりますが、日本学生支援機構の奨学金制度で説明すると、「経済的理由により進学が極めて困難な学生」を対象に奨学金の貸し出しを行っているので、ここでお金を借りるためには、大学でかかる年間の学費(授業料)の支払いが困難であるという収入証拠も提出することになります。

以上、3つの条件をクリアすることで奨学金を借りることができます。
しかしあくまでも「お金を借りる」わけですから、大学卒業後社会人となってから毎月返済をしなくてはいけないということをしっかりと念頭に置いてお金を借りるようにしましょう。
また、奨学金を返還する際には「利息」が付くタイプもありますので、どんな種類の奨学金があり、その奨学金を受けるための条件は何かを確認することが必要です。

奨学金には「借りる」「もらう」「稼ぐ」の3種類ある!中にはお金の返済義務がないものも!

借りる奨学金

多くの学生が利用する日本学生支援機構をはじめ、「貸与型の奨学金」とも言われる奨学金で、最も利用者が多い奨学金です。

奨学金の種類は、無利息型の「第一種奨学金」利息型の「第二種奨学金」の2種類あります。
第一種奨学金」は、ある程度成績が優秀でなければ借りることができません。具体的には高校の成績が5段階評価で平均3.5以上であることが必要です。
第二種奨学金」は、高校での成績が平均水準以上で、大学で学ぶことに意欲があれば借入ができます。

貸与型の奨学金は「教育ローン」の側面が強く、ほとんどの学生は「利息あり」の第二種奨学金を利用しています。
また、信販会社や銀行が融資する「教育ローン」も、「借りる奨学金」に分類されます。

また、申込み時期は、高校3年生時の春(第一種)、または(第一種と第二種)になります。
もちろん大学進学してから奨学金の借入を申し込むこともできますが、申し込み時期は入学後の春にしなければならないため、締め切りに間に合わないと借入することができません。

高校在学中なら高校に申込み、大学進学後に申込む場合は大学の学生課が窓口になっています。

返還

卒業後は学費の返還義務があります。
なお、返済開始となるのは大学卒業後からで、在学中に返済する必要はありません。

金利

日本学生支援機構の第二種奨学金は、年0.89%(固定利息の場合)と、一般の銀行系カードローンと比べても低金利です。教育ローンは3%~4%の金利が多いです。
奨学金の借入金は学費に合わせて毎月一定額での振込で行われ、大学在学中は利息がかからず、卒業後に就職してから利息を支払う契約です。

もらう奨学金

給付型の奨学金」と呼ばれる奨学金。
貸主は、地方自治体、民間団体、各学校(大学、専門学校)、日本学生支援機構の4種類があります。

地方自治体の奨学金

一番のメリットは、卒業後の返還義務がないこと!その分、募集枠が少なく、倍率も高いです。
また自治体によって、月額1万円のところもあれば、月々5万円のところもあり、給付金額は違ってきます。
成績のほか、家計の状況、申込み者の「進学の意欲」などを総合的に判断し、給付の可否が決定されます。申込み者が多い場合は、経済的理由や家庭環境などを考慮し、奨学金利用者を決定しています。
お住まいの自治体が「奨学金制度を設けているか」最寄りの市役所や区役所、県庁のホームページで確認してみましょう。

民間団体の奨学金

大手企業や全国の国際交流団体が主催する奨学金制度。こちらも募集枠が多くても10名前後、少ないところでは「採用1名だけ」等と少なく、倍率も高いため、制度利用は難関です。
給付内容は、各団体によって異なり、月額5万円のところもあれば、月15万円給付するところもあります。

各学校(大学、専門学校)の奨学金

学校によっては、入試結果や学校での成績優秀者に対し、入学金や学費の免除、奨学金を付与するところもあります。学校によって、学費の一部免除や入学金の免除のほか、特待生制度を設け「学費を全額給付」する学校もあります。
まずは、各大学、大学院、専門学校の募集要項を確認しましょう。一部の予備校、夜間学校でも同様の奨学金制度が設けられています。

日本学生支援機構の奨学金

これまで貸与型しか存在しなかった日本学生支援機構の奨学金ですが、2017年より給付型の奨学金も始まりました。

月あたりの給付額は、

  • 国立大学の場合 自宅通学20,000円 自宅外通学30,0000円
  • 公立大学の場合 自宅通学20,000円 自宅外通学30,0000円
  • 私立大学の場合 自宅通学30,000円 自宅外通学40,0000円

ただし、厳しい3つの条件があります。

①家計の基準
「家計支持者(基本的に父母)が住民税非課税」(夫婦と子供2人の家庭であれば年収¥2,550,000以下)であるか、又は「社会的擁護を必要とする人」(生活保護を受けている)であるか、いずれかである必要があります。

②学力や資質の基準
簡単に言えば「高校での学習成績が優秀」または「強化外での活動(部活動など)で優れた成績を収めた」のどちらかです。これは応募の段階で高等学校側が判断します。やや抽象的な基準であり、明確に評定平均値などで示されているものではありません。

③人物・健康基準
一般常識があり、健康かどうかです。

稼ぐ奨学金

新聞奨学生として「働きながら進学する」という奨学金制度。

稼ぐ奨学金のメリットは、在学中に返済できるため経済的負担が少なく、成績の問題よりも「進学したいという気持ち」が重要視されるなど申請条件もゆるやかな点です。また、卒業後に返還の負担がない点も大きなメリットです。

大手新聞社の多くは、それぞれ独自の奨学金制度を設けています。新聞奨学生は、進学前に申し込みができ、進学後は新聞配達の仕事に就くことで、奨学金制度が利用できます。

奨学金にも色々な種類があり、それぞれにメリットもあり、条件に合えばぜひ利用したいところです。
ただし、最近では社会人になった後に返済できずに苦労する人も増えています。
実際にお金を借りる時には、返済するときのことをよく考え、無理のない金額を借りるようにしましょう。

教育ローン、その他学費支援を利用する方法も◎

教育ローン、その他学費支援を利用する方法も◎

授業料減免制度

この制度は「減免」なのでお金を借りるということではないのですが、大学在学中に支払う学費を半額~全額免除してもらえるというものです。
これは各大学が実施している制度で、大学によって条件等が違ってきます。例えば、入学試験結果が優秀だった人に向けた学費減免や、家庭の経済的理由で学費を減免してくれるものなどがあります。大学入試パンフレットや各大学のHP上でお知らせをしていますので、希望する大学が決まった際に一度どんな制度があるのか確認してみましょう。

教育ローン

これは金融機関が個人を対象に行う、使途を教育関係経費に限定したローンのことをいいます。
学生の保護者(扶養者)が、学費などの教育関連の支払いのために借りるもので、大学生自身がお金を借りる奨学金とは異なります。この教育ローンは日本政策金融公庫や金融機関が行っています。

特徴

・成績は不問
進学する子供の成績は審査の対象になることはありません。

・使用用途が幅広い
教育ローンは、大学の学費だけでなく、遠方の大学に進学した場合のアパート契約や家財道具の購入資金、引っ越し費用などにも利用することが可能です。

・専門学校の進学でもOK
さらに、奨学金が大学進学することを条件にしているのに対して、教育ローンは大学でなくても専門学校の進学でも利用できるため奨学金よりは使い勝手が優れています。

・借入額に上限あり
ただし借り入れできる金額は上限があり子供1人当たり350万円以内、海外へ留学する場合は最大で450万円の上限があります。

・契約成立と同時に一括で借りられる
また、卒業後に返還が始まる奨学金とは違い、教育ローンはローンの契約が成立した時に一括で借りることができ、返済はその翌月から始まります。

なので、すぐにでもお金を借りたいという方には教育ローン、というように自分に合ったお金の借り方をしましょう。

学生ローン

これは教育ローンとは異なり、消費者金融が学生本人に対してお金を貸すローンです。学生証と保険証などの身分証明書を持参することで50万円以下の少額を即日借りることが可能です。しかし、消費者金融からお金を借りるわけですから、金利がかかることを忘れずに、借りる時は借り過ぎないように注意してくださいね。
また、未成年の場合は保護者の同意も必要になります。

このように、大学生に関わるお金を借りることができる制度がいくつも整っています。
先ほどもお伝えしましたが、いつ・何のために・どのくらい自分にはお金が必要なのか、という事をしっかりと把握した上で自分にあったお金の借り方をしましょう

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まとめ

大学進学には、入学金+授業料だけで約80~150万円かかる

国公立大学・私立大学や学部・学科でも異なる。医科歯科系の場合は400万円以上。

奨学金を利用するための条件

  • 大学生であること
  • 大学での成績
  • 家庭の経済状況

奨学金には「借りる奨学金」「もらう奨学金」「稼ぐ奨学金」がある

  • 借りる奨学金は、利息付きで返還義務がある
  • もらう奨学金は、返還義務はないが、募集枠が少なく、倍率も高い
  • 稼ぐ奨学金は、新聞配達の仕事をし稼ぎながら返還していく

他にも、「授業料減免制度」「教育ローン」「学生ローン」などもあり

  • 授業料減免制度は、成績や家庭の経済状況により学費を半額~全額免除してもらえる
  • 教育ローンは、使途を教育関係経費に限定したローン
  • 学生ローンは、消費者金融から学生本人を対象に融資を行うローン
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